前置き
弊社(株式会社ダイムラー・コーポレーション)の著書「不動産投資の嘘(2016;幻冬舎)」にご興味を持って頂き、誠にありがとうございます。
本サイトでは2016年版の内容を抽出しながら現在の市況に合わせて、不動産投資をどのように進めるべきかお伝えしたいと思います。
まだ本著をお持ちでない方でも、本サイト内で完結するよう執筆していきますので、ご購入いただかなくても結構です。
また、2023年春に「不動産投資の嘘【完全版】」を発刊予定です。
まだ不動産投資をしておらず、「不動産投資ってなんかヤバイんじゃないの?」と思っている方も、
不動産投資を初めてみたものの軌道に乗らず「もう投げ出したい」と思っている方も、
もっと資産拡大したいが「どうやって融資戦略を立てればよいのだろう」と思っている方にも、
不動産投資のメリット・デメリットをしっかり認知し、対策を練っていけるよう応援しております。
(サイト「不動産投資の嘘」 運営会社 株式会社ダイムラー・コーポレーション)
はじめに
リーマンショック以降、徐々に「サラリーマン大家」というワードが書店に目立ち始めて、2016年~2018年頭まで過熱した不動産投資ですが、「かぼちゃの馬車事件」と「スルガショック」により、社会的不安と金融庁の引締めから急速に冷え込んでいきました。
実は弊社にも「かぼちゃの馬車」の物件情報が紹介されたこともあります。
お客様から「かぼちゃの馬車は30年家賃保証してくれるのに、おたく(弊社)はたった3ヵ月というのはいかがなものか?」とお叱りを受けたことがございますが、その時より私たち不動産業者からはかぼりゃの馬車が詐欺であることは見えていたのです。
まず明らかに家賃設定がおかしかったです。家賃相場よりはるかに高い設定にすることで、周辺の新築物件と利回りが同じでありながら不当に高額な利益が乗せられていました。戸数と平米数からおおよその建築費は誰でも計算することができ、かぼちゃの馬車物件に数千万円が乗っていることは明らかでした。
「いや、この物件はやめたほうが良いですよ。まず家賃設定がおかしいし、30年保証なんて不可能です。」
アドバイスしたものの、お客様の頭はすでにかぼちゃの馬車でいっぱいだったようで、それから弊社に再来することはありませんでした・・・。
その明らかな詐欺物件に融資をしていたのがスルガ銀行でした。
ですがサラリーマン大家にとってスルガ銀行は決して悪ではなかったと思います。リーマンショック以前はメガバンクもサラリーマンに平気で不動産融資をしており、利率も今よりだいぶ低かったです。ところがスルガは当時から3%だったため、誰からも相手にされていませんでした。
ところがリーマンショック以降、メガバンクや都市銀行・地方銀行も相次いで不動産融資を引締めたため、一般のサラリーマンには全く融資してくれない状況でした。
そこで台頭したのがスルガ銀行です。金利は3%ですが、属性の厳しい人にも融資してくれたおかげで一般のサラリーマンでも不動産投資を続けることができたのです。それからかぼちゃの馬車が発覚するまでの間、スルガ銀行は不動産投資融資の代名詞といえるほどに規模を拡大していきました。
法人を立てることにより一般のサラリーマンとは思えない額の融資を受けることができ、急速に資産形成できました。特にかぼちゃの馬車発覚直前にスルガ銀行の抵当権を外せた人(売却もしくは借り換え)は莫大な利益を得ました。
スルガショックの原因は「やりすぎてしまった」ことです。
一般サラリーマンに普通の物件に普通に融資してくれるだけならばここまで被害は大きくなかったでしょう。不動産投資の過熱と共に追い詰められた営業マンの営業成績といびつな経営方針のために、詐欺と明らかな物件にも融資を通してしまったことが問題の原因でした。
とはいえ、私たちからすれば根本的な原因はスルガ銀行ではなくかぼちゃの馬車です。詐欺物件が無ければそもそもスルガ銀行が悪者になることもありませんでした・・・。
さて、前述のような「うまい儲け話」が「嘘」であったことは言うまでもありません。
「不動産投資の嘘」は特別な「目利きの技術」を紹介しているのではなく、不動産投資のリスクを正しく学び・捉え、対策していくことで、限りなくリスクを抑えられることを紹介しています。本著の視点を持ってすれば詐欺物件も簡単に分かります。
全ての不動産投資家の皆様が、正しく・健全な不動産投資によって資産を拡大し、皆様の人生を豊かにすることを私たちは切に願っております。
(サイト「不動産投資の嘘」 管理者)