不動産投資ブーム
サラリーマンを中心に不動産投資ブームが続いています。かつては地主や資産家のものだった不動産投資は、いまやサラリーマンであっても取り組むことができる投資となりました。書店には関連書籍が棚を埋め尽くし、有名投資家や不動産会社によるセミナーも毎日のように開催されています。
安易に購入すると失敗する
不動産投資の特徴としては、株やFXのように爆発的に儲かることはありません。しかし、銀行融資を活用することで少ない元手でも、レバレッジをかけて投資を進めることができるため、サラリーマンに最適な資産形成の手段として人気を集めているのです。とはいえ、誰もが簡単に成功できるわけではありません。
融資を利用して投資を始めた場合、入居者がいなければ借金を背負うだけ。実際に、多くの投資家がリスクの潜む物件を購入した結果、失敗している現実があります。
築年数が経つとともにどんどん住人が離れ、空室が埋まらない物件。
まわりに新築が大量供給されて家賃が低下していく物件。
表面利回りは高いが、思わぬ修繕費が収益を圧迫する物件。
こういった物件は、利益が出ないからと手放そうとしても、買い主はなかなか見つかりません。結果、驚くほどの安値で買い叩かれ、投資家は大損をすることになるのです。
誰しも「築浅でキレイで、入居率が高く、好立地にある高利回りの物件」を望みますが、そんな物件は、市場にほとんど出回っておらず、売りに出されていたとしても高額です。近年は地価が上昇したこと、外国人投資家が殺到したことなどから、物件価格はますます高騰しています。誰もが欲しいと思うような優良物件は、一般的なサラリーマンにはなかなか手が届かなくなっています。
業者を過信してはいけない
一方で収益不動産を販売する業者は、いわゆる美味しい話しかしないもの。リスクが潜む物件であっても、まるで大儲けできるかのように勧めることもあるのです。業者主催の無料セミナーのすべてがそうだといいませんが、そういった悪質な業者も存在しています。
そのほか、不動産投資書籍の著者である有名投資家たちも、実は裏で業者とつながっていることもあります。簡単にいえば、投資家を紹介して手数料をもらうのです。業者を警戒する不動産投資家であっても、元サラリーマンの不動産投資家には信頼を寄せます。その信頼を利用して金儲けをするのです。これもまたすべての有名投資家がそうだとはいいません。ごく一部とはいえ、そのような著名投資家がいるのもまた事実なのです。
