不動産投資の行き着く先はどこなのか?
投資家の個々の目標はそれぞれだと思います。
弊社でご面談された方には、中長期的な目標をお伺いするようにしているのですが、その際に良く聞くご回答が、「CFが今現在の給与所得ぐらい」と答える方が多くいらっしゃいます。
よく不動産投資関連の記事で「FIRE」という言葉を目にしますが、今現在の本業を退職しても経済的に困らない収入を確保したい、という目標を立てる方が多いのではないでしょうか。
FIRE(Financial Independence, Retire Early)とは、資産を確保して経済的に自立し、早期退職を目指す事。
今回は、収入を最大限に伸ばす方向で突き詰めていきたいと思います。
個人の資産管理法人を設立する
物件の所有を個人名義にするか法人名義にするか、属性や使う金融機関の条件によって変わってくるところではありますが、今回は資産管理法人を設立し、物件を所有します。
個人所有と比べると、税制上の選択肢が増え、メリットが大きくなってきます。
収入を最大限に伸ばす方向で進めるのであれば、法人化は当然の選択になるかと思います。
後々に個人から法人へというやり方もありますが、税金関連で余計な費用がかかってきたり、物件によっては相当の自己資金を要する場合があります。
1棟目の購入時は、様々な諸経費がかかるので、決算書は黒字になりにくいのですが、2年目、3年目としっかりと黒字経営になるように運営します。
事業法人へのステップアップ
アパートローンの場合、金融機関によって枠がある程度決まっているので、すぐに借入の限度がきてしまいます。
しかし、プロパーローンであれば、金融機関が案件ごとに独自に審査を行い、事業の収益性などを総合的に判断したうえで、信用度の高い融資先と認定されれば融資を受けられます。
プロパーローンとは、金融機関が独自に調達した資金を、金融機関のリスク負担で貸し出すローンのことをいい、保証会社が要らないオーダーメイド型の融資
プロパーローンの場合、万が一返済が出来なくなり破綻すれば、そのリスクは金融機関が負うことになります。
よって、アパートローンと比べると審査が厳しくなります。
1棟目を所有してから、2年目、3年目・・・としっかりと黒字経営を続け、資産を積み上げていき、不動産賃貸業としての実績を作り、知見を深め、金融機関からの信用を勝ち得ていくことが重要です。
宅地建物取引業の免許取得
宅地建物取引業者になる事で、できる事や恩恵等は以下のような事があげられます。
レインズが使用可能になる
宅地建物取引業者間で、売買や賃貸の物件情報を検索でき、成約事例等から相場の判断にも一役買っています。
一般の方が物件探しをするうえで利用されるポータルサイトに掲載不可の物件もあります。
レインズ「Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)」とは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステム
売主や元付仲介が、売却先を宅地建物取引業者に絞っているケースがある。
売主が早く売却したい場合や、色々とあとくされなく手離れさせたかったり、一般の方では取組みにくい案件等で、宅地建物取引業者にしか回ってこない物件もあります。
俗にいう「川上物件」も宅地建物取引業者であれば一般の方よりも手に入る可能性があがります。
プロジェクト融資が利用できるようになってくる
金融機関の融資には、宅地建物取引業者用の融資があります。
短期の借入になるので、物件に手を加えて転売や、土地を購入して上物を建てて売る際等に効果的です。
不動産特定共同事業者になれる ※要件はあります。
不動産特定共同事業の免許は宅地建物取引業者しか取得できず、金融機関の融資にたよらず、資金調達が可能、且つ金融機関の融資では出にくいような物件でも購入する事ができます。
不動産特定共同事業とは、高額な不動産を分割して小口化し、複数の投資家の共同事業として収益を分配する不動産小口化商品を使った事業
また、売買を不特定多数の方と反復継続するようになれば、自ずと宅建業の免許が必要になってきます。
まとめ
冒頭で書いた通り、投資家の個々の目標はそれぞれだと思いますが、規模の拡大・収入を最大限伸ばしていくとなると最終的に宅地建物取引業を営む事が究極になると感じます。
宅地建物取引業者になる為には、資格も必要ですし、手間や費用もかかってきます。
しかし、宅地建物取引業者でないとできない事、宅地建物取引業者だからこその恩恵やいち早い情報があります。
ゆくゆくは都心のビルやホテル等を何棟も所有する事も夢ではありません。