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修繕積立基金とは?修繕積立金との違いについて

新築の分譲マンションを購入すると、一般的には以下の費用を支払います。

  • 管理費
  • 修繕積立基金
  • 修繕積立金

マンション購入時には説明されるものの、修繕積立基金についてはよくわからないまま支払っている人も多いのではないでしょうか。この記事では修繕積立基金について、修繕積立金との違いを合わせて解説していきます。

修繕積立基金とは

不動産投資を目的として分譲マンションを購入する際は、物件の金額や立地などの条件に目が行ってしまいがちです。

しかし修繕積立基金や修繕積立金といった費用も確認する必要があります。金額の妥当性や相場を正しく判断するためにまずは修繕積立基金について理解していきましょう。

修繕積立基金

マンション購入の際には、突発的な事故による修繕工事の費用に備えることが区分所有法に定められています。

修繕積立基金とは、修繕工事に備えて新築マンションの入居時に支払う初期費用のことです。修繕積立金とは、定期的に行われる大規模修繕や台風や地震など突発的な事故で発生した修繕などに必要な資金をまかなうため、毎月徴収して積み立てておく費用です。

修繕積立基金を実際どのくらい支払うのかと言うと相場は20万円〜80万円です。修繕積立基金があるメリットは以下の2点です。

  • 毎月の修繕積立金が安くなる
  • 大規模修繕工事をする時に費用の不足を防げる

例えば修繕工事を行った際に、積立金では費用が足りなくなった時には、必要な修繕工事が行えず建物の劣化を進行させてしまうことや修繕積立一時金といった費用が臨時で追加徴収されることがあります。

そうならないために管理組合は将来の修繕工事等を予測し、必要な費用を算出した長期修繕計画を立て、修繕積立金を徴収しているのです。修繕積立基金が適切な金額かどうか、毎月支払う修繕積立金と合わせてよく検討することが重要です。

国土交通省のマンション標準管理規約(単棟型)によると、一般的には管理組合が解散しない限り修繕積立基金や修繕積立金は返金されません。

さらに、修繕積立基金は新築に入居する時に支払うものですので、中古物件の購入時には修繕積立基金の支払いはありません。購入後すぐに売却を検討している際は、こういった点にも注意しましょう。

マンションの管理組合に積立

修繕費用は、初期費用として修繕積立基金を徴収し、毎月修繕積立金を徴収し積み立てていくことが一般的です。

こうした修繕積立金の積み立て方式を、段階増額積立方式といいます。2015年以降に建てられたマンションの約70%が段階増額積立方式です。メリットとしては、購入後最初の数年間の修繕積立金を安くできることが挙げられます。

修繕積立金とは、分譲マンションの老朽化に備え定期的に行われる大規模修繕などに必要な資金をまかなうため、毎月徴収して積み立てておく費用です。

修繕積立金はマンションを購入した時点から、管理組合へ納付する義務が発生します。修繕積立金は管理組合で積立管理しているため、値上げをするには管理組合の総会の決議を得る必要があり、簡単に金額の変更はできません。

したがって、購入した物件を貸し出して運用していく場合、修繕積立基金として支払った金額を修繕積立金に加えて借主から徴収するのは難しいのです。修繕積立基金で支払った金額については、家賃に上乗せするか管理費・共益費として徴収することになります。

管理費・修繕積立金・修繕積立基金の違い

次に管理費と修繕積立金との違いを確認していきます。同じような項目で徴収されがちな費用ですので、違いを理解しそれぞれの金額を適切に判断していくことが重要です。

管理費 日常的な管理や設備にかかる費用で毎月支払う
修繕積立金 将来必要となる大規模修繕工事や特別の事情に備えるための費用で毎月支払う
修繕積立基金 修繕工事のための費用で新築購入時のみ支払う

管理費

管理費とは、マンションの事務を処理し、設備や共有部分の維持及び管理をするために必要な費用で、管理費の中には修繕積立金を含みません。具体的な用途は、国土交通省マンション標準管理規約で下記の通常の管理に要する経費として使用することが定められています。

  •  管理員人件費
  • 公租公課
  • 共用設備の保守維持費及び運転費
  • 備品費、通信費その他の事務費
  • 共用部分等に係る火災保険料、地震保険料その他の損害保険料
  • 経常的な補修費
  • 清掃費、消毒費及びごみ処理費
  • 委託業務費
  • 専門的知識を有する者の活用に要する費用
  • 管理組合の運営に要する費用

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修繕積立金

修繕積立金は10〜15年に一度定期的に行われる大規模修繕や、台風や地震など突発的な事故で発生した修繕などに必要な資金をまかなうため、毎月徴収して積み立てておく費用です。

修繕積立金の用途についても管理費と同様に、国土交通省マンション標準管理規約で定められています。

  • 定期的に計画を立てて行う修繕
  • 不測の事故や事情によって必要な修繕
  • 敷地や共用部分の変更
  • 建物の売却や敷地の売却にあたる調査
  • その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

修繕積立基金

修繕積立基金は、将来の大規模修繕工事に要する経費に充当していくための費用です。毎月支払う管理費や修繕積立金と異なり、新築の引き渡し時に1回のみ支払います。

大規模修繕工事は1戸あたりの平均負担額は100万円ですので、平均月額1万1243円の修繕積立金だけでは足りないこともあります。

まとまったお金を初めに徴収することで大規模修繕工事に備えることで、必要な維持管理を行い快適に住み続けられるのです。金額については管理組合が作成した長期修繕計画に基づいて、修繕積立金と同様に設定されます。

まとめ

修繕積立基金について、

1、修繕積立基金とは

2、管理費・修繕積立基金・修繕積立金の違い

を解説しました。

修繕積立基金とは、修繕工事に備えて新築マンションの入居時に支払う初期費用です。修繕積立基金があることで、毎月の修繕積立金の金額を下げられたり、いざ工事をする時に修繕費用の不足を防ぐことができます。

修繕積立基金と管理費は目的が異なり、修繕工事を目的とする修繕積立基金に対し管理費は日常の設備や共有部分の維持及び管理をするための費用として支払います。

また修繕積立基金と修繕積立金は、修繕工事を目的として管理組合が積み立てる費用という点は同じですが、新築の引き渡し時に1回のみ初期費用として支払うものと、毎月支払うものという違いがあります。

新築の分譲マンションを購入する際は、初期費用として見落としがちな修繕積立基金を理解した上で検討しましょう。

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